日の出後の方が寒い、晴れ

  • 続くよ続く、

昨夜、目の前のあむあむ地獄から一瞬だけ、ほんの一瞬だけ、席を外させていただき、全世界に己のダメな感じを発信。そして「ああ。本当に駄目だなあ。」と己を再確認し気分転換。そんなちょっとの気分転換した後、せっせこちまちま一目一目呪いの編み物を再開するはずだった、の、です、が。えいやーぽちっ、と発信した途端「ぷしゅうっ」と音がしたか、な、あれ?なうちに微かに残っていたやる気が蒸発してしまいました。ものっすごい速さで、きれいに我が城の空気に溶けていってしまいました、微かなやる気が。そりゃあ、ものすごい速さで跡形もなく。ぷしゅうっ、と。


やる気はぷしゅうっと溶けてしまいましたが傍らには編みかけの呪いのブツが。完成まであと三分の一のブツが、傍らに、ぽそ、と置いてありました。ううむ。「はっ、もしかしたら今、この瞬間がわたしの中に潜む何らかの力が目覚める時では?!」「はっ、もしかしたらその力とは、手を動かさずとも編み物を完成させる力なのかも?!」「そうだ!!きっと、そう!イエッス!!」と毎度お馴染みよく分からない事を呟き傍らにぽそ、と転がっているブツを見つめ「あむあむ、あむあむ、あむあむあむあー」と未だ見ぬ力を目覚めさせるべく、懸命に念じてみる。


で、まあ、結局、昨夜は残り部分をちまちま編み込み完成させる。そして今朝。朝の儀式のどさくさに紛れて出来あがった作品を母であるところの編み物の先生にぽい、と渡し、逃げるように出勤する。「渡してしまえばこっちのもの、ギヒヒ。100点だろうが10点だろうが締切は今日だし、もうーどーすることもできなああーい!」とあむあむ地獄からの生還をひっそりと祝いながら今日一日を過ごす。そして作品販売会に関することなどすっかりまるっと忘れて「ただいまあ」とお決まりの間抜け面して帰宅した娘であるところの生徒にむかって、母であるところの編み物先生が放った第一声は、


「作品販売会の締切、2月6日まで延ばしたから。」


で、あった。そして今朝ぽい、と渡した我が呪いの作品10点がででーんと我が城の真ん中に鎮座していた。