せめて写真は、

マフラーとコート着用はまだ早すぎる?曇り。

  • 放たれる、

先日、ここ一年くらいとんとご無沙汰していたお店にラーメンを食べに行った。そのお店のラーメンを食べる為に、わざわざ休日に田舎電車に乗り込み都会へとわざわざ上京した。通勤の途中とかではなくその為だけに、わざわざ。勿論、そんなわざわざラーメンの為に上京するぐらいだから、既に、前日の昼過ぎには「明日はあすこでラーメンを!」腹に調整し始め、夕飯も「明日のお昼はあすこのラーメンだから云々」と控えめにし、そしてむかえた当日の朝食も「今日のお昼は、云々」と一口むすび程度に押さえ、田舎電車に揺られる道中ではイメージトレーニングに勤しみ、さあ、準備万端!期待満タン!で上京。待ってて頂戴よラーメンちゃん!と、そのお店へまでの道中は期待と唾液が溢れっぱなしのウキウキウォーキン、で、あった、が。ほら、あすこに見えるのがあのラーメン店だよ、おっかさん!!と、もう其処。お店まで僅か数歩。ラーメンカウントダーウン9,8…。まさに、その時。わたしの数歩前を歩く、身に着けている背広よりも草臥れた背中を持つ中年の殿方が、なんと、辺り構わず、恥らわず、大胆に放屁。「ぶっふぁぁああっ…」。草臥れた外見同様、放たれたその音もかなり草臥れていた。「放つ」というよりも「漏れた」が適当なほど勢いは欠けていた、が、如何せん音が。音がかなり大きめ。そこそこ賑わう通りに響く草臥れた中年の草臥れた放屁音。嫌だとか、不快だとか感じるよりも、まず、「ああ。お父さんも大変よね。こんな世知辛い世の中ですもの。そりゃあ、放屁だって草臥れますよ…」と憐れみが浮かんできてしまうほど大音量のそれは草臥れていた。まあ、ラーメンを食べるまさに直前にそんな事に遭遇しても、一歩お店に入ってしまえばつるっと忘れ、何の問題も無く美味しくいただきましたけどね。じゃあ、何でわざわざここに記するか、と、言うと。先週末に処方された幽霊医院の薬を飲み始めたら、ば、腸の調子がちょっとズレて放屁の回数が半端なく増えているの、わたし。そう、ちょっと気を抜いたらば、例の、中年のソレのように辺り構わず、恥らわず放っちゃうかもしれないから気をつけよう、と肝に銘じる為にわざわざ記したの。そう、わざわざ。