2月5日・夜

昨年秋頃より我ら事務所に腰掛(?)常駐していたお方が晴れて!ようやく!2月1日付他部署への異動が決まったのである。と、いうわけで短い間ではあったがともに机を並べ過ごしたそのお方の送別会と、我が所属長グループのかなり遅い新年会も兼ねての宴を催す。出席者は我がグループ(7名)、プラス腰掛さんがお仕事をお手伝いした関係で浅草の先輩事務さん所属グループ(6名)、プラスおミソ派遣ちゃん(声をかけた時には「行かない!」と断ったくせに料理が「かに」と知った途端「行く!」と言い出した。)の計14名の大所帯。しかも今回は我がグループが発起ということもあり幹事はわたし。おお、不安。ちょう、不安。何が不安かっていうと、大好きビール!を前にして(しかも飲み放題)「宴のお支払いをキチンと済ませことができるぐらいの酔っ払い加減で居られるだろうか」ということだ。己を信用できない。ちょう、信用できないし、ちょう、不安。ダメ。もう、ダメ。


わたしの宴におけるポジションはというと、まあ過去の記述からも察せられる通り「お呼ばれ」というか勝手に潜り込んでごぶんごぶんと飲んでワッホーイ!と盛り上がってべろろん、という、まあ、どちらかというと迷惑勝手放題の酔っ払いだ。毎度毎度、全力でお酒と向き合うモノだからお会計付近にはドインヒーな有様である。なんだったら痣の二つ、三つ、こしらえている場合だってある。そんなわたしが幹事。新しい門出への餞。(かなり遅いが)本年の皆の士気を高める為の座。責任重大である。おお。ダメ、だ。本当にもう、だ。


宴が決まった瞬間から「成功させねば!」との重圧に負け、毎度お馴染み決算やら請求書業務やらがまったくの手付かずでただただ「ぴるぴる」とよく分からない泣き言を漏らす日々を過ごすこと、一週間。そしてぴるぴると迎えた当日。数々の宴の幹事を華麗な手腕で成功をおさめる浅草・先輩事務さんから「今日はコースで飲み放題なんだから先にお会計済ませちゃえば?その方がゆっくり飲めるよ!」との有り難い助言を頂く。おお!な、なんと!そういう手があったか…流石です、名幹事さん!有り難い助言をガッチリと胸に刻み、「いざ、お会計へ!」と勇ましい足取りでもってレジへ向い、皆がちりちりと集るよりもずいぶんと前に、「乾杯、カチン!」という宴開始合図のずいいいいぶんと前に、本日のお会計をチンと済ませる。「その姿、まさしく勇者!おお!」


などとよく分からない事を満足げにひとりごち、きれいすっきり心の重圧を取り払ったわたしは心置きなく、存分に、今回も全力でお酒にごぶん、と向き合ったのであった。そして気付いた時には、着ていたはずの厚手ニットのカーディガンを手に持ち、シャッツ一枚にコートという真冬らしからぬ装いで寒さ厳しい田舎町を家へと向ってべろべろ歩いていた。