くもりのちあめ

  • 魁だったら

先日渋谷駅のホームの売店を何とはなしに眺めていたらば異人さんがお買い物をしていた。異人さん、別嬪さん。ブロンドの髪をきゅうと結い上げ、露わになったつるりとした白いうなじに『魅』の文字が。

えっ、魅?

魅、ですか??

はあ、魅ですね??

うなじに魅ですよ、ね??

異人さんが俯いた隙によくよく見ると『魅』の下に『力』と続いている、ようだ。『魅力』と彫られている、ようだ。いやもしかすると『魅力』の下には『的』やら『的な私』やら何かしらの言葉が続いているかもしらん。ふうむ。そういえば、いつぞやもスパイスなガールズのひとりも腕に『女力』と彫っただか書いただかしていたなあ。(おそらく彼女達がモットーとするWomanPowerを直訳し、日本メディアにむけたサービスであろうが、それにしたって!直訳しなくても!)日本人も異人さんからみたら恥ずかしい言葉のテーシャッツを着ていたりするらしいから、なあ。ううむ。などとぼやぼや考えていた黄金ウィーク最終日。実は、最初、異人さんのうなじを見た瞬間『魅』ではなく『魁』と見間違い、「えっ?!ナニ!?魁?!『魁』かあカッコイイ!はっ、もしかしたら『魁女塾』とかだったらどうする?!カッコ良すぎるではないか!」と一瞬色めき立ったのは秘密だ。