びょうびょう風吹く、晴れ

  • イヤーホン

昨夜、愉快な呑人であるところのカヌーとターさんについて熱く語り、杯を酌み交わす。もちろん、前日に放送されたタモリ倶楽部スペシャルについて。午後4時から10時ぐらい?までごぶごぶと呑み続けた。「あの頃のターさんは…」「いやいや、あの時のターさんは…」「やっぱ、ターさんは…」「あすこでのあの発言はターさんだからこそ…」「ああ、どうやったらターさんに…」「もし、ターさんの家にお呼ばれしたら…」などなどターさんについてのアレやコレやから妄想話までびちびちと喋くり、ごぶごぶと酒を流しこみ続けた。わたしがゴチ、と机に突っ伏すまで、ターさんとお酒は続いた。そしてカヌーと途中から合流したオクチョがヨレヨレになったわたしをポイと電車に放り込み、本日のターさん会終了。ポイと電車に放り込まれたわたしは「ターさん…げへへ。」といつも通りのにやけ面でもちゃもちゃ呟きを残し、夢の中へ。


ガタガタゴトゴトと夢の中。へっ、と気づいた時はやっぱり終点。ああ。ううむ。また、か。とヨコッラショーと座席から立ち上がりホームに出てみる、と、!?何処、ココ。知らない、と、いうかホームがなんか沢山ある。我が田舎町にはこんなにホームない!嫌!何処?!わわわわわっ!!*1と気持ちは焦るものの酔っ払いの我が身、心裏腹千鳥足。ああ、無念。ヨレヨレのまま近くにいた駅員さんに「ここから我が田舎町へ帰して、お願いします」と泣きつく。駅員さんが調べてる間も「帰れるかな」「まだ帰れるかなあ。」「帰りたいよお。」と横からびちびちと泣き言を繰り返すわたし。そんなどうしようもない酔っ払いに対しても手を抜くことなく、帰りかたを調べ、乗換ルートをメモ書きにして手に握らせてくれただけではなく乗るべき電車のホームまで連れて行ってくれた駅員さんは神様だと思う、絶対。ありがとうございます。駅員さんメモんをぎゅうと握り一安心。よかった、よかった。さあて、ちょっくら音楽でも聞いて心を落ち着かせましょうかね、と、アイポディさんを再生ゴー。数分前までびちびち泣き言はいた我が口からは「んふふっんふふっ」とご機嫌サウンドが漏れる。(そういうところが同じ失敗を繰り返す最大要因だと思うよ、我ながら。)


そして優しさメモんを頼りにしかるべき駅で電車を降り、次の電車へ乗り換える為の駅を目指す。びょーびょーと暴力的な風の中。「頑張れ、帰れるから」「ちゃんと帰れるよ、頑張れ」と己を励まし、千鳥足をえっちらえっちら懸命に動かし駅を目指す。そしてどんぴしゃなタイミングで田舎町方面最終電車に乗り込む。「やったよおー!これで安心だあ!駅員さんありがとう!」と駅員さんの居るであろう方角に深深と頭を垂れ、見慣れた電車の見慣れた風景を眺めご機嫌ミュージックに身を任せ…って、身をね、任せっ…ぬへっ、!!!先ほどまでは確かに、我が耳にはご機嫌ミュージックが流れ込んでいた、そして確かに、我が耳からはぺろりと白いイヤーホンが垂れていた、だのに!!な、無い。無いの、イヤーホンが。白いのが!ええっ、と。さっきは聞いていたの、よ。あれ、あれ、あれ。で、本体は、ある。アイポディさんは、ある。優しさメモんが右手、アイポディさんが左手。ある、大丈夫。でもそのアイポディさんにぺろんとくっついてはずのイヤーホンだけが、無い。ええー。何処でよお。どういう状態でイヤーホンだけが無くなるんだろう。ええー、もう、嫌。と、いうか本当にどうやって失くしたのだろう、イヤーホンだけ。ああ、もう。

*1:途中までは同じなのだけれども乗換をしないとまったく別の線に乗り入れてしまう電車に乗り、寝とぼけ、終点まで行ってしまった。