茜空なんだ、ぜ?

曇り空、むしむし。

  • 火のないところにも煙が立つ、この世界

昨日、帰り際に「あしたー本社に行くんですけれどもー、『ちん』も行きますうー?もし、行くならーお昼一緒しませんかあ?」と派遣ちゃんから電話が入る。大好き派遣ちゃんの誘いに力強く「御意!」と返す。そして本日は本社立ち寄り後の派遣ちゃんとお昼を食べた後、事務所出勤、是即ち、すんごくわくわくしちゃうゆっくり出勤日。お互いにしかるべき社用をすぱぱっ、と済ませ落ちあい、お肉大好き派遣ちゃんの提案で本社近くのとんかつ和光でとんかつランチを食す。我が家の犬さんの話やら派遣ちゃん一家(主に派遣ちゃん・妹)の話やら素敵呑人長異動に伴う「素敵呑人長を偲ぶ会(本人不在の送別会)」の相談やらやらで楽しくランチ。満腹満足になった我らは「ちょっとお口直しでもいたします、か、ね!」とおティーと洒落込む。


ティーをふう、と一口含み飲み下した瞬間、派遣ちゃんが大きな声で「ああ!会ったら言わなきゃいけないことがあったんだよ!!」と発し、かっ、と目を見開き、鼻息ブフーと荒く、興奮した口調で「これから話す事はわたし達にとって、ものすんんんんごく不名誉なことなんだよー!実はねー…!!」と話始めた派遣ちゃん。「派遣ちゃんとわたし?ともに不名誉なこととは如何に?ふうむ?む?」などと「?」だらけで派遣ちゃんの話を聞いてみる、と、なるほど!派遣ちゃんが語った話はまったく不名誉極まりない内容で派遣ちゃん同様にわたしの目も信じられないほどかっ、と見開いていたであろう!


その内容というのが「今年我が部署に配属された新入社員を派遣ちゃんとわたしがたいそう気に入り、その挙句、二人でその新入社員を取り合っている」との噂が部署内を駆け巡っているというの、だ!なんたること、だ!あまりにあまりな内容に派遣ちゃん同様否、それ以上にブフブフーと鼻息荒く「ええ!!ちょ、ちょっと待ってよ!その人とは配属先も違うし、顔合わせした程度で、一言ぐらいしか言葉も交わしていないのに!ちょ、ちょっと、と、いうかその彼とわたしは10歳以上も歳が離れている、し、というかわたしそんなに年下得意じゃあない、し、どちらかというと年上の方が…じゃあなくて!と、いうかわたし恋愛とかそんなに興味無いし、そういうのは妄想だけで充分満足しているから、じゃあなくて!部署内で己の恋愛について語ったことなんてただの一度も無いし、ましてや彼氏ほしーだとか先日合コンしましてーとかこういう男性がタイプでーすとかとかなんて一言も、ただの一言も申したことなどないのに!だのに、何故、このような事に!ああ!!」と捲くし立てるわたし。「そうだよねー!!!ちょう信じられない!!!つーかわたしの好きなタイプみんな知っているのに、ナンデ!!!ああいうのじゃあないのに!!!ちょうドイヒーなんですけれどもー!!!」と派遣ちゃん。


その後も二人で「この噂の出所を明確にすべきだ!」「つーか『ちん』は『ちん』だのにね!」「そうだ我は『ちん』なり!だのに何故こんな色っぽい噂を立てられなければならんのだ!チックショウ!」「だよねー!!つーか年下好きだけれどもーああいうのじゃないし、わたしの好きなのは!!」などとぷんすかする。素敵なおティータイムとなるはずの時間が火のないところから立ちのぼっている煙にぷんすかするおティータイムとなった。一体、部署内の誰が、なんの目的でもって、このような煙を立ちのぼらせたのか!まったくチックショウだわ!