行きつ戻りつ、寒い雨

  • おおう、ドラマティック!

ぼへぼへと未だ寝足りませぬ。な顔をして、ガリガリと気持ちだけはトンガって職場へ向かう道すがら袴姿のお嬢さんを発見。OH!ハカーマ!ハイカラサーン!!ビュリホぅ!!卒業式かいな?!目出度いね!おめでとう!!などと思っていたところそのお嬢さんの脇に「どうもメルセです!」と自己紹介でもするかのように外国車がズサーッと横付けた。おお?と思っていたところ運転席からヤングエグ(イ)ゼ風なメンズがシャッと降りてきた。大きな花束を抱えて。卒業を祝うにしてはだいいいぶ立派でド派手な花束を抱えて。おお…お…?ちょとどうした?なんだ?「君の卒業を待っていたんだ…僕と…僕と結婚しよう!幸せにする!もう放さない、キミを!」目出度く卒業をむかえる彼女にプロポーズか?ええ?!そうか?!そうなのか?!でも別に朝一じゃあなくても…さあ…だってまだ8時30分だよー?ええー?などと余計なお世話をやきつつ「もしもあの袴姿のお嬢さんが己だったら…」的なもしも…妄想も膨らませつつお嬢さんのリアクションを確認する、と、なんとお嬢さん大感激!今にもチュウの一つや二つやそれ以上を降り注がせむとばかりの大感激ぶり。その二人の周りだけやけにドラマティック。へーそういうこともあるんだなあ、とぼんやり思いながら通り過ぎ、まったくドラマティックではない一日を過ごす。ううむ。あ、因みにわたしがそのお嬢さんだったらそのまま何も言わずにその場を立ち去ります。ダメ、そういうの。無理。大きすぎる、重すぎる、いろいろと。